抄録
愛知県西ノ浜海岸では激しいマツ枯れ後にクロマツの天然下種更新が進んでいる。しかし,下種更新によるクロマツの実生は高密度に生育しており,幹の肥大生長が悪くなり形状比の大きな個体が生育する共倒れ型の樹林になる可能性がある。そのため,本研究では人工植栽によらない海岸林の再生手法として,「林縁効果」を利用した管理が有効だと考え,林縁長が最大となり,かつ防風対策も兼ねたコの字型の試験地を設定して,実生の生長を継続観察している。その結果,林縁の個体は林内に比較して形状比が小さく,枝下高が抑えられた。枯れ上りを抑えられたクロマツ林が形成された。