2016 年 42 巻 1 号 p. 80-85
春植物が消長したあとどのようになっているのか,植生を把握することを目的とし,神奈川県境川沿いにある2つの異なる河畔林緑地で調査を行った。各調査地の春植物生育地内に2 m×2 mのコドラートを合計21カ所設置し,コドラート内の植生と光環境の季節変化を追った。調査の結果,春植物が消長したあとの植生として,高茎草本などの特定の種が優占するコドラートと,特定の優占種は存在しないコドラート,そしてほぼ何も生えてこないコドラートの3つのパターンがみられた。