抄録
有機物層除去試験が行われた福島県川俣町山木屋地区の落葉広葉樹林の林床にリターバッグを設置し,2016年 5月から 10月にかけて,リターバッグを毎月採取し,逐次抽出法によって 137Cs の吸着様式の変化を調査した。その結果,リターバッグ内リターの 137Cs 濃度は増加傾向であり,不可給態は 5月には 17%であったが,10月には対照区で 76%,林床処理区で 89%に増加した。このことから,リターの分解を行う糸状菌の体内に 137Cs が吸収,蓄積され不動化している可能性が考えられた。また林床の有機物層除去は,リターバッグ内リターと土壌の混入を引き起こし,粘土鉱物による 137Cs の固定化を促進する可能性が考えられた。