日本緑化工学会誌
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論文
都市公園「帯広の森」で植栽後33年を経て定着した在来草本・木本の分布と林分タイプとの関係
宮崎 直美三浦 華織平田 昌弘
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2017 年 43 巻 1 号 p. 62-67

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抄録
都市域の人工林の再生過程を把握するため, 植栽後33年が経過した落葉広葉樹林, 常緑針葉樹林および針広混交林に区分される植栽地で, 同地に定着した在来草本・木本の分布と林分タイプとの関係を検討した。年間を通して暗い光環境である常緑針葉樹林および針広混交林の針葉樹が多い場所では, 林床でミヤコザサなどの特定の種が単独で優占しにくく, 多くの在来草本・木本種の定着がみられた。春に明るい光環境である落葉広葉樹林および針広混交林の広葉樹が多い場所等では, 林床でミヤコザサが単独で優占し, 草本植物のオオバナノエンレイソウおよびユキザサは定着できる可能性が考えられた。一方, 木本植物は定着が阻害された可能性が考えられた。
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