日本緑化工学会誌
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特集「ラン科など移植困難植物の野外播種試験を用いた保全」
移植適地判定のためのシードパケット法による野外播種試験
~ラン科植物「オオバノトンボソウ」を例として~
大和 政秀荒井 麻希久保田 純平藤原 亮太
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2019 年 44 巻 3 号 p. 524-527

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抄録

ラン科植物は菌根共生への依存度が高く,さらに共生関係において宿主特異性が存在するため,パートナーとなりうる菌根菌が存在する環境でないと生育することができない。このため,やむを得ずラン科植物の移植を行う際には菌根菌が定着している環境に移植する必要がある。筆者らは鹿児島県に自生するオオバノトンボソウについて,シードパケット法を適用した種子発芽個体の解析に基づく,移植適地の判定に取り組んでおり,本稿ではオオバノトンボソウの種子発芽生態とともにその経過について報告する。

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© 2019 日本緑化工学会
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