日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
技術報告
採取時期および予措条件の違いがチカラシバPennisetum alopecuroides (L.) Spreng.の種子発芽に及ぼす影響
亀井 碧 中島 敦司川中 一博井上 裕介吉原 敬嗣湯崎 真梨子山田 守
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 46 巻 1 号 p. 111-114

詳細
抄録

シカ不嗜好性が期待される在来草本チカラシバの種子の発芽促進方法を明らかにすることを目的に2017年10月,11月に採取した種子に対して5 ℃または25 ℃,35 ℃で乾燥処理,5 ℃で湿層処理を行い,25 ℃で発芽実験をした。その結果,採り播きでは,特に未熟な種子が多い10月種子の発芽率が低かった。11月種子では5 ℃で2ケ月間の乾燥処理,25 ℃で2ケ月間以上の乾燥処理,35 ℃で1,2ケ月間の乾燥処理,また,5 ℃で1ケ月以上の湿層処理を行うことで採取直後よりも発芽勢が高くなった。特に,5 ℃での湿層処理で休眠を解除すると3週間程度で高い最終発芽率に達すると考えられた。

著者関連情報
© 2020 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top