2022 年 47 巻 4 号 p. 447-448
研究報告では一般的にはうまくデータがとれた場合のみが掲載される。本報告では特集企画として筆者が実施したがデータが思うように集まらず失敗した事例を紹介する。筆者は2016年7月から12月までカラスの歩き方を観察して報告するという,市民がデータ提供を行う市民科学プロジェクトを実施した。カラスには,ウォーキングとホッピングという2種類の歩き方がある。企画した市民科学プロジェクトでは,この2種類の歩き方が人への馴れを測る指標になるという仮定のもと,それぞれの歩き方をしたときの人との距離を計測し,カラスの人への馴れを各地で比較するという調査内容であった。キックオフイベントや,調査体験イベントを実施し,20名ほどが参加し調査期間に,21件の調査データが集まった。しかし,データ報告数の内訳は,ウォーキング19件に対して,ホッピング2件であり,調査地点にも偏りがあり,研究に必要なデータが集まらず失敗に終わった。