日本緑化工学会誌
Online ISSN : 1884-3670
Print ISSN : 0916-7439
ISSN-L : 0916-7439
論文
土壌改良資材としての竹炭の冷却効果
茂呂 和輝伊藤 直也古澤 蘭伊藤 睦実中島 一豪原田 芳樹
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 47 巻 4 号 p. 495-504

詳細
抄録

土壌改良資材としての竹炭は,土壌の冷却効果を向上させ,ヒートアイランド現象を緩和する効果が期待される。しかし都市緑化の現場で広く実用化するためには,最適な混入対象や混入率を明らかにする必要がある。本研究では,都市緑化に使われる4種類の土壌(雨水貯留用土壌,空地土壌,園芸用土,コイヤ)に竹炭またはコイヤを混入し(体積当たり0,20,40%),14日間照明を照射した。水分特性,灌水後の体積含水率,蒸発量,土中温度,熱流量,残存水分量の測定から冷却効果の大きさを比較した結果,冷却効果の有無と最適な竹炭混入率は,混入対象により異なった。竹炭を混入した実験群の中で,コイヤに竹炭を40%混入した場合,土中温度の減少幅が最大であった。また,コイヤへの混入率が20%と40%の場合は共に対照群と比較して蒸発量が増え,残存水分量が低下した。一方,雨水貯留用土壌に竹炭を40%混入した場合は,蒸発量の減少幅と土中温度の上昇幅が最大で,冷却効果の向上が見られなかった。先行研究では,本研究で用いた竹炭より細かい粒径のバイオ炭が用いられているため,今後は竹炭の最適な粒径分布を考慮した,混入率の最適化が望まれる。

著者関連情報
© 2022 日本緑化工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top