自然保護区における開発規制が太陽光発電施設の設置に与える影響を明らかにするため,和歌山県を対象として太陽光発電施設の設置状況および設置以前の土地利用を調査し,自然保護区との重なりをみた。その結果,和歌山県では1,320件の太陽光発電施設が確認され,設置以前の土地利用では荒地での設置が最も多くみられたものの,開発面積ではゴルフ場が上回った。自然保護区における太陽光発電施設の設置は自然公園に28件,鳥獣保護区に176件,保安林に3件みられ,設置規制のない鳥獣保護区で設置される傾向がみられた。また,自然保護区の森林では針葉樹林よりも広葉樹林に集中して開発が進められていることが分かった。