半自然草地の復元創出を試みる際,生育地から消えた植物種を積極的に導入する手法の開発は重要である。本研究では,現地採取した種子から育苗したアキノキリンソウとコオニユリの当年生苗各40苗を,2021年に陣場山山頂の裸地と既存草地に植栽した。定着状況を2023年まで追跡し,半自然草地の復元に関する知見を得ることとした。2023年の苗の残存率は,アキノキリンソウで約80%,コオニユリで約60%だった。植栽個体は周辺植生から被陰を受けており,より光要求性の低いアキノキリンソウの残存率がより高くなったと考えられた。裸地に植栽を行った区画では2023年にコオニユリの残存率がとくに低下し,その原因としてメマツヨイグサの優占化が考えられた。