日本緑化工学会誌
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浄水ケーキの施用が土壌の物理・化学性及びクリーピングベントグラスの生育に及ぼす影響
佐藤 裕隆角田 真一野中 晃浅野 義人
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1999 年 25 巻 4 号 p. 361-366

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抄録

浄水ケーキを淡色黒ボク土, 花崗岩質岩石風化土 (マサ土) に施用したときの, 土壌の物理性及び化学性に及ぼす影響について調査した。浄水ケーキ施用は, 土壌の保水性にはほとんど影響しなかったが, 透水性の改善効果は, 黒ボク土ではパーライトと同等, マサ土では10~30%(v/v) で最も高く, バーク堆肥と同等であった。また, 化学性については, 無機態窒素及び全窒素が増加し, マサ土ではさらにCa含有量, CECが高まった。クリーピングベントグラスの生育は, 浄水ケーキの施用量が多いほど促進され, 浄水ケーキ由来の窒素の影響と思われた。生育量と植物体無機成分含有量から, 浄水ケーキ20%(v/v) 施用で窒素成分60~70mg/1程度の効果と見積もられた。

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