1999 年 25 巻 4 号 p. 367-372
第二東名高速道路の切土のり面への木本値物の侵入予測手法を確立するために, 施工後7~9年経過した東名高速道路ののり面で木本種の侵入状況と周辺環境の調査を行った。数量化II類による多変量解析の結果より, のり面への風散布木本種の侵入に影響が大きい要因として, 母樹林からの距離, のり面の方位, 地質の3項目が抽出された。さらに調査結果をもとに切土のり面を対象にした風散布種侵入予測式が提案されたが, この予測式は約80%の確率で東名高速道路の侵入状況を表しており, 第二東名高速道路ののり面への適用も可能と考えられた。