1999 年 25 巻 4 号 p. 409-414
シダレヤナギ (SaAix babylonica) の挿し穂を用い, ポリエチレングリコール処理により水ストレス (乾燥ストレス) を与え, さらに挿し穂の条件を変え, 根系発達過程の追跡調査および光合成速度の変化を測定し, 乾燥ストレスが挿し穂に与える影響を調べた。その結果, 水分が充分に供給された場合, 葉量が多いほど挿し穂の活着が容易であったのに対し, 強度の水ストレスを与えた場合は葉量が少ない方が活着に対し有利であった。また, 水ストレスが大きいほど光合成速度の低下にも影響し, 光合成が阻害される傾向が見られた。