1999 年 25 巻 4 号 p. 427-430
サウディ・アラビアの紅海沿いの山脈に成立するJuniperus proeraの枝の伸長成長と幹の肥大成長について4年間測定を行った。伸長成長期間は3月~9月でピークは5月~7月にみられ, 肥大成長期間は3月~11月で8月がピークであった。伸長成長は年による変動が大きく, 夏期のストレスによる著しい衰えがみられた。肥大成長は伸長成長ほどストレスの影響が大きくなかった。1年間の平均伸長成長量は2.9cm~5.3cmであり, サンプル枝の長さに関わらずおおよそ一定であったが, 成長が活発な年は, サンプル枝の長さが長いほど当年の伸長量が大きくなる傾向もみられた。年平均肥大成長量は3.0mmであった。