2025 年 41 巻 4 号 p. 346-349
骨幹端粉砕型橈骨遠位端骨折において,術中では整復に難渋し,術後では経時的矯正損失が生じる可能性がある.著者らは,複数の直方体型の人工骨ブロックを1 個ずつ積み木のように移植する方法を行っている.本法を施行した7 例の術前後の単純X 線像を評価した.各パラメータとも術前生じていた転位が,術直後は正常範囲まで整復され,最終経過観察時の矯正損失量も微小であった.簡便に施行可能であり,良好な整復位の獲得と支持が得られ,有効な方法であると考えられた.