日本手外科学会雑誌
Online ISSN : 2188-1820
Print ISSN : 2185-4092
学術集会発表論文
逆行性指動脈島状皮弁で指動脈を温存する方法
中嶋 優太三島 吉登
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 41 巻 4 号 p. 355-358

詳細
抄録

逆行性指動脈島状皮弁(Reverse Digital Artery island flap:RDA flap)は指の中で大きく採取でき,生着率や知覚回復において安定した成績を持つ点から,有用な皮弁であると位置付けられている.しかしながら,指動脈を切断することが大きな欠点であり,寒冷不耐性の問題も報告されている.今回,指動脈を切断せずに温存し,代わりに指側面の皮下組織を血管茎とし,根部は中節骨レベルで立ち上がってくる指動脈背側枝を栄養動脈とした皮弁を,Artery Sparing RDA flap(AS-RDA flap)と呼称した.本皮弁を4 症例5 皮弁に行い,全生着した.血管攣縮しやすい症例があったものの,術中インドシアニングリーン蛍光造影で血流が確認できた.AS-RDA flap は血行動態以外はRDA flap とほぼ同等であると考えられ,指動脈を犠牲にするRDA flap に取って代わりうる可能性がある.

著者関連情報
© 2025 一般社団法人日本手外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top