日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
端側縫合による遠位神経移行術(Distal nerve transfer)を並行した上肢運動神経麻痺の治療成績
上村 卓也松本 聖志朗矢野 公一
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2025 年 41 巻 4 号 p. 387-391

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抄録

神経移行術は,正常神経の一部を障害された神経に移行して麻痺筋の再建を行う方法であり,神経筋接合部の近くで神経縫合が可能であるため機能回復が早い利点がある.正常神経を移行する際,端々縫合と端側縫合が選択できる.本研究では,中枢の神経損傷部で神経修復手術(神経縫合や神経剥離)を行い,末梢で端側縫合による神経移行術(supercharged end-to-side distal nerve transfer)を並行した上肢運動神経麻痺10 例(12 神経)の治療成績について検討した.術後平均22 か月において9 神経(75%)の麻痺筋が徒手筋力テスト(MMT)4 以上に回復した.手術は麻痺出現から6 か月(最長でも12 か月)以内で麻痺筋のMMT が0 または1 の症例に対して行い,最終的に腱移行術を行う可能性のある筋枝は温存して移行神経を選択した.中枢での神経修復術に並行した末梢での端側縫合による神経移行術の治療成績は良好であった.

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