2025 年 41 巻 5 号 p. 534-538
第3 骨片を有さない末節骨体部単純骨折に対するKirschner 鋼線(K 鋼線)の刺入本数と合併症に関して後方視的に調査した.2012 年7 月~2023 年10 月に本骨折に対してK 鋼線で内固定が施行された72 例74 指を対象とした.受傷時の平均年齢は46 歳で,開放骨折が94%を占めた.K 鋼線1 本での固定(1 本群)と複数本での固定(複数群)のいずれにも偽関節はなく,感染を複数群の3 指,4.7%に認めた.本研究では骨癒合や抜釘までの期間,術後矯正損失,感染や偽関節といった合併症に関して両群間で有意差を認めなかった.手術操作の簡略化の面からも,K 鋼線は無理して複数本入れる必要はなく1 本でもよいと思われる.