実践政策学
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新自由主義支持意識とその規定因に関する実証的研究
日本低評価意識と新自由主義化スパイラル
沼尻 了俊宮川 愛由林 幹也竹村 和久藤井 聡
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2019 年 5 巻 2 号 p. 159-166

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抄録
日本では、とりわけ小泉内閣以降、新自由主義に基づく政策が継続して実施されてきているが、その帰結として、デフレ不況の深刻化や格差拡大、国力の低下などが指摘されている。民主主義を採用する日本においては、国民の新自由主義に対する支持意識の水準が政策決定に影響を及ぼすものと考えられるため、本研究では新自由主義に対する支持意識と規定因の因果関係に対して実証的知見を蓄積することとした。そこで新自由主義に対する支持意識とその規定因に対して因果構造仮説を措定し、アンケート調査を実施し共分散構造分析によって仮説を検証した。その結果、日本に対する低評価意識が新自由主義支持意識に最も大きな影響を及ぼしている可能性が示唆された。そして新自由主義支持意識を構成する日本に関するポジティブとは言い難い認識の深化や新自由主義の帰結によって日本に対する低評価意識がより高まり、それにより新自由主義支持意識がさらに高まるというスパイラル構造が存在する可能性が示唆された。
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© 2019 実践政策学エディトリアルボード
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