当院で手術を行った小児の手指骨軟骨腫の術後中長期成績について検討した.対象は6 例7 手.男児5 例,女児1 例.手術時平均年齢は5 歳であった.罹患側は右2 手,左3 手,両側1 例であり,3 例が多発性骨軟骨腫の診断であった.術後平均観察期間は9.6 年であった.Ohnishi 分類はType A が4 指,Type B が6 指で,発生部位は中節骨近位2 指,基節骨遠位4 指,基節骨近位1 指,中手骨遠位3 指であった.全例に腫瘍切除術を施行した.術前に手指可動域制限を4 指に認め,術後1 例に残存していた.術前アライメント異常を3 指に認め,橈側偏位が2 指,尺側偏位が1 指であり,術後1 例に橈側偏位の残存を認めた.術後に成長障害を呈した症例は認めなかった.