2025 年 41 巻 6 号 p. 812-815
橈骨遠位端骨折に対するMIPO 専用プレートを用いたcondylar stabilizing 法の手術および成績を報告する.対象は2022 年11 月~2023 年8 月に当院で手術を受けたAO 分類A 型および関節内転位のないC2 型の12 例13 手で,平均年齢63.6 歳,経過観察期間は中央値5.0(2.2-6.3)か月であった.手術は全例2cm の小皮切を用いて行い,術中整復と術後の固定力を単純X 線像で評価した.術後ulnar variance の矯正損失が一部で認められたものの,術中整復は良好であり,Quick DASH は平均6.5 点で患者満足度は問題のない結果であった.本法はAO 分類A 型と関節内転位のないC2 型の橈骨遠位端骨折に対する治療の一つの選択肢になると考えられた.