2025 年 41 巻 6 号 p. 806-811
Antero-medial type の鉤状突起骨折と外側側副靭帯複合体(LCL complex)損傷を合併した内反後内側回旋不安定症の治療経験を報告する.対象は7 例で,受傷時平均年齢は52.4 歳であった.全例,鉤状突起骨折にはバットレスプレート固定を行い,LCL complex 損傷にはsuture anchor を用いて再建した.術後深部感染を1 例で認めたが,最終時のJOA score は平均86.3 点と総じて良好であった.本外傷は未だ初療時の正診率が低く,診断に関しては鉤状突起骨折のX 線像が二分化される特徴を認めており,正確な評価にはCT が重要であった.術前MRI も有用性が高く,ストレステストとともにLCL complex 損傷の評価も重要であった.本外傷は初療時の正確な診断とともに,鉤状突起骨折の正確な固定およびLCL complex 損傷の確実な再建を行えば,予後は良好であると思われた.