2025 年 42 巻 3 号 p. 275-278
少関節炎型若年性特発性関節炎(o-JIA)では,慢性的な関節炎によって単純X 線で骨化核の早期成熟を生ずるため,手関節発症例では手根骨発現の左右差が特徴となる.本研究では,手関節発症のo-JIA7 例7 手を対象として,初診時の単純X 線像(手関節正面像)を調査した.出現している手根骨の骨化核の面積を計測し,左右差のある手根骨の個数を調べた.さらに骨年齢,carpal length を調べ,健側と比較した.結果,全例で手根骨骨化核の早期成熟が見られ,左右差のある手根骨は平均3.7(2~5)個であった.患側の骨年齢は健側より平均1.7 歳高く,carpal length は患側が平均-2.97SD,健側が平均-0.65SD と,患側で有意に低下していた(p<0.001).手根骨の骨化核の早期成熟は,若年性特発性関節炎(JIA)診断における重要な手がかりとなる可能性がある.