日本手外科学会雑誌
Online ISSN : 2188-1820
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総説
橈骨遠位端に生じる骨巨細胞腫の治療法
佐々木 裕美
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2026 年 42 巻 4 号 p. 392-398

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抄録

橈骨遠位端は骨巨細胞腫(Giant Cell Tumor of Bone:GCTB)の好発部位である.本稿では橈骨遠位端に生じるGCTB の治療選択における現状を解説する.GCTB の治療法として,デノスマブによる薬物療法,局所補助療法を併用した病巣掻爬,そして関節温存が困難な場合のEn bloc 切除が挙げられる.特にデノスマブは術前の使用に慎重な検討が必要であり,適応が限られる.掻爬術後の再発予防には局所補助療法や骨セメント充填が有効とされるが,橈骨遠位端では再発率が高い.また,En bloc 切除後の再建には自家骨を用いた関節形成術や関節固定術が報告されている.術後成績では関節固定術が安定した機能を提供する一方で,関節形成術は手関節可動域の維持が可能であるが手関節不安定症などの合併症が課題とされる.これらの治療法のメリットとデメリットを踏まえ,個々の患者に適した術式の選択が求められる.

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