2026 年 42 巻 4 号 p. 567-570
Suspension をより確実にするためにMini TightRope®︎(以下MTR)にDEX FiberTaKTM を併用した鏡視下母指CM 関節形成術の術後成績を調査した.対象は20 例20 手(男性5 例,女性15 例)で,平均年齢66.1(52-81)歳,Eaton stage 2:2 手,3:17 手,4:1 手であり,術後平均観察期間は11.2 か月であった.手術は鏡視下大菱形骨部分切除後,MTR によるsuspension を行う.この縫合は仮縫合にとどめ,部分切除したCM 関節腔よりDEX FiberTakTM を第2 中手骨基部にアンカリングし,引き出したSuture Tape をMTR のボタンと長母指外転筋腱に縫着後,仮縫合のMTR を本縫合する.動作時Visual Analogue Scale,DASH,Hand20,握力,ピンチ力は術後有意に改善し,最終の母指列は術直後より短縮したものの術前と同等であった.背側亜脱臼は術直後よりやや戻ったものの術前より有意に整復されていた.本法の短期成績は臨床評価,X 線評価とも良好であったが,今後の長期追跡調査が必要である.