日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
中手骨骨幹部骨折における術後遷延治癒の検討
加藤 友規西塚 隆伸中尾 悦宏
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2026 年 42 巻 5 号 p. 629-631

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抄録

不安定な中手骨骨幹部骨折に対する手術症例を調査した.対象は母指を除いた中手骨骨幹部骨折に対し,2020 年7 月~2024 年7 月に当院で観血的手術を行った37 例42 骨折とした.プレート固定15 骨折,スクリュー固定16 骨折,鋼線固定11 骨折であった.骨癒合までの期間は平均13.5(5-32)週であり,全例で骨癒合は得られたが,37 例中32%にあたる12 例で遷延治癒を認めた.アスリート症例である2 例ではプレートの折損も認めた.第2 中手骨の4 骨折と横骨折の4 骨折では,年齢や手術方法にかかわらず全例で遷延治癒となっていた.遷延治癒となる原因として,第2 中手骨骨折であること,横骨折であることなどが挙げられる.初期固定性が高いと考えられるプレート固定での遷延癒合例もみられたが,アスリートや肉体労働者の割合が高かった.骨折部位,骨折型,患者背景などを十分に考慮したうえで,慎重に手術方法および後療法を選択する必要があると考える.

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