日本手外科学会雑誌
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総説
有鉤骨鉤骨折の診断と治療
大久保 宏貴
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2026 年 42 巻 6 号 p. 807-813

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抄録

有鉤骨鉤骨折は手根骨骨折の約2%を占める比較的稀な骨折である.転倒や転落で手をつく動作でも生じるが,野球やゴルフなどのグリップスポーツにおける疲労骨折が原因であることが多い.診断が遅れると偽関節となり,持続する手関節痛を生じ,屈筋腱障害や尺骨神経障害をきたすことがある.そのため適切な診断・治療を要する.保存治療でも骨癒合が得られる可能性はあるが,長期間の外固定を要し,スポーツ復帰は遅く,骨癒合率は一定していない.有鉤骨鉤切除術はスポーツ復帰が早いため,特に野球選手では広く行われているが,一過性尺骨神経障害の発生や握力低下が危惧される.観血的整復固定術は切除術と比較してスポーツ復帰は遅いものの,急性外傷例で転位が小さい場合は良好な成績が報告されている.

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