2026 年 42 巻 6 号 p. 846-850
結節性筋膜炎は若年成人に好発する良性軟部腫瘍であり,稀ではあるが神経内発生の報告もある.今回,上肢末梢神経に発生した結節性筋膜炎の2 例を経験した.症例1 では上腕遠位部の橈骨神経本幹で運動感覚障害が,症例2 では固有指神経で感覚障害が生じており,各々顕微鏡下に可及的に切除することで症状は改善した.術前には神経原性腫瘍との鑑別が困難であり,亜急性に増大し疼痛を伴う病変として,本疾患を認識しておく必要がある.また,活動期を過ぎると自然退縮するとされており,末梢神経発生の結節性筋膜炎に対しては,可及的な部分切除も一つの選択肢であると考えられた.