日本手外科学会雑誌
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学術集会発表論文
掌側月状骨窩辺縁骨片を有する橈骨遠位端骨折に対する治療戦略
石井 英樹末次 宏晃
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2026 年 42 巻 6 号 p. 876-881

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抄録

橈骨遠位端骨折で掌側月状骨窩辺縁骨片を有する症例は,治療に難渋することも多く,今回その治療成績と問題点を検討した.対象は19 例であり,使用したvolar locking plate(VLP)はMedaritis 社製のFracture Plates が13 例(F 群),Rim Plates が6 例(R 群)であった.臨床評価は両群とも良好であったが,術直後と最終経過観察時の単純X 線での矯正損失は,F 群がR 群と比較して有意に小さかった.R 群では,掌側月状骨窩辺縁(VLF rim)骨片の掌側に2 つのflap を置くことで,掌側への脱臼や転位は認めなかったが,遠位1 列目のスクリューが近位に設置され,VLF rim 骨片の固定が不十分で背屈転位を来していた.2 例にMoore 法を追加したが,矯正損失を防ぐことができず,VLP のbuttress と螺子での固定が重要と考えられた.一方,F 群では,小さなVLF rim 骨片でもVLP と螺子での固定ができており,矯正損失が小さかった.

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