2026 年 42 巻 6 号 p. 943-948
手術加療した小児橈骨遠位部骨折において,内固定法や骨折位置の違いによる臨床成績を評価した.本研究では,橈骨遠位骨端部,橈骨遠位骨幹端部,橈骨遠位1/3 骨幹部での骨折を橈骨遠位部骨折と定義とした.2014 年以降,当院で手術加療を行った症例の治療成績を後ろ向きに調査した.手術加療数は30 症例であり,内固定法はKirschner 鋼線(以下,K 鋼線)による固定とプレート固定の2 方法であった.再手術になった症例は3 例であり,全てがK 鋼線で固定した症例であった.橈骨遠位骨幹端部と橈骨遠位1/3 骨幹部の移行部はDiaphyseal Metaphyseal Junction(DMJ)と呼ばれているが,その3 例はいずれもDMJ 近位1/2 骨折の症例であり,再手術は全てプレート固定への転換で骨癒合を得た.小児橈骨遠位部骨折ではK 鋼線固定が基本手術とされているが,骨折部位に応じてプレート固定を行うことも選択肢となり得る.