日本統計学会誌
Online ISSN : 2189-1478
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特集:極値と接合関数の理論と応用
最小情報コピュラとその周辺
清 智也
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2021 年 51 巻 1 号 p. 75-99

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抄録

いくつかのモーメント制約が与えられたもとで独立分布に最も近いコピュラのことを最小情報コピュラという.最小情報コピュラはある意味で指数型分布族のコピュラ版と解釈することができ,数理的に興味深い対象である.本論文ではその定義と基本的性質について具体例を交えながら解説する.特にコピュラの離散近似を経て,情報幾何学や行列スケーリング,最適輸送理論との関連性を概観する.またパラメータ推定法についても議論する.

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© 2021 日本統計学会
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