2019 年 27 巻 1 号 p. 3-18
この論文の目的は、ラグビーワールドカップ2019 日本大会の文化的モーメントと場を取り上げることで、スポーツ史上、最も成功しているチームであるラグビーのニュージーランド代表チーム、オールブラックスの状況について探究することである。より具体的には、(a)ニュージーランドラグビーとオールブラックスのプロ化と商業化の展開について、歴史的に概観し、(b)ニュージーランドラグビー協会(NZR)が直面した近年の課題とそれらに対する協会の反応について確認し、最後に、(c)ラグビーワールドカップ2019 という歴史的分岐点における、グローバルスポーツとしてのラグビーの状況について意見を述べる。