小学生から大学生までの日本:9校577名,中国:14校704名,韓国:17校1,260名に質問紙による知的財産(知財)意識調査を実施し,分析した。質問項目は知財を意識した創造性4項目,知財に関する知識・理解3項目,知財を尊重する態度2項目,知財の国際性1項目の4観点,計10項目で,1) とてもそう思う,2) そう思う,3) どちらでもない,4) あまり思わない,5) 思わない,6) わからない,の6件法によった。その結果,知財に対する意識のレベル,また学年進行に伴う意識の変化は国により異なる傾向が見られた。ただし高校,大学では校種や学部により,知財の意識も異なり得ることに注意が必要である。一方義務教育段階では各国とも高校以降に比べ等質であると考えられることから,各国の中学校2年生について,より詳しく分析・比較した。その結果,韓国で意識が最も高い一方で,日本では低いという結果となった。