日本血栓止血学会誌
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「血小板産生をめぐって」
第2部 骨髄巨核球の血小板産生, 分離放出
-Proplatelet説批判-
神前 五郎
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2006 年 17 巻 3 号 p. 272-277

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抄録
骨髄巨核球より血小板が産生・分離放出されるメカニズムを説明する仮説は2つに大別される. 1つはproplateletモデルであり, 他は細胞質破砕(崩壊)モデルである. 前者の主役であるproplateletはextracellular signal-regulated kinase(ERK)の活性化, β1チューブリンを包む微小カプセルの破壊という不可逆的変化を伴う人工産物である. また, proplateletよりの血小板分離・産生は多くの研究にも拘わらず確認されていない. 後者については, 血小板分画膜を境界とする細胞質小片(血小板野)が分離・分散する状況が位相差顕微鏡観察によって確認され, また固定標本の光顕・電顕観察からも裏打ちされている. 血小板野の成立を合理的に説明するために原血小板仮説が提唱された. それについても解説した.
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© 2006 日本血栓止血学会
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