日本血栓止血学会誌
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17 巻, 3 号
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総説
「血小板産生をめぐって」
  • -血小板産生におけるproplatelet formationの意義-
    小島 寛, 上妻 行則, 長澤 俊郎
    2006 年 17 巻 3 号 p. 261-271
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/07/26
    ジャーナル フリー
  • -Proplatelet説批判-
    神前 五郎
    2006 年 17 巻 3 号 p. 272-277
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/07/26
    ジャーナル フリー
    骨髄巨核球より血小板が産生・分離放出されるメカニズムを説明する仮説は2つに大別される. 1つはproplateletモデルであり, 他は細胞質破砕(崩壊)モデルである. 前者の主役であるproplateletはextracellular signal-regulated kinase(ERK)の活性化, β1チューブリンを包む微小カプセルの破壊という不可逆的変化を伴う人工産物である. また, proplateletよりの血小板分離・産生は多くの研究にも拘わらず確認されていない. 後者については, 血小板分画膜を境界とする細胞質小片(血小板野)が分離・分散する状況が位相差顕微鏡観察によって確認され, また固定標本の光顕・電顕観察からも裏打ちされている. 血小板野の成立を合理的に説明するために原血小板仮説が提唱された. それについても解説した.
EBMに基づくDICガイドライン作成に向けての調査研究
原著
  • 白幡 聡, 岡 敏明, 福武 勝幸, 新井 盛大, 花房 秀次, 瀧 正志, 長尾 大, 三間屋 純一, 芳賀 信彦, 高松 純樹, 神谷 ...
    2006 年 17 巻 3 号 p. 331-344
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/07/26
    ジャーナル フリー
    遺伝子組換え活性型血液凝固第VII因子製剤(rFVIIa)の使用成績調査について, 5年間の長期有効性および安全性に関する中間解析結果をまとめた. 先天性および後天性血友病患者102例1,580出血エピソードが報告された. 全出血エピソードの中で12時間以内に止血効果が認められた, 著効あるいは有効と評価された出血エピソードの割合(有効率)は69.6%であった. また, 8時間以内に止血効果が認められた著効の割合は, 既報の臨床成績(31.2%)のほぼ2倍(60.9%)であった. 全出血エピソードのうち, 3つの要件(初回投与量90 mg/kg以上, 出血から初回投与までの時間3時間以内, 平均投与間隔3時間以内)を全て満たした群(推奨治療条件群)の有効率は82.4%で, その他の群(非推奨治療条件群)の有効率44.4%に比し有意に高かった. しかし, 推奨治療条件を満たした治療エピソードは全体の約40%に過ぎず, rFVIIaの有効性をさらに高めるためには3つの要件を満たすことの重要性が示唆された. 安全性について, 副作用は20例42件が報告された. 重篤な副作用は3例4件報告されたが, いずれも本剤との明らかな関連性は認められなかった.
診断・技術講座
日本血栓止血学会学術標準化委員会
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