日本血栓止血学会誌
Online ISSN : 1880-8808
Print ISSN : 0915-7441
ISSN-L : 0915-7441
凝固・線溶・血小板タンパク質の機能発現機構
TAFI の構造と機能
三浦 徳細野 崇関 泰一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 25 巻 4 号 p. 512-515

詳細
抄録
Points
①TAF(I 56 kDa)は,活性化ペプチド(Phe1-Arg92; 20 kDa)と触媒ドメイン(Ala93-Val401; 36 kDa)から構成されている.
②活性化ペプチドは,4 つのβシートと2 つのαヘリックスからなるα/βサンドイッチ構造(Phe1-Val76),部分的にαヘリックス構造を形成したリンカー領域(Gln77-Arg92)に分けられる.
③トロンビンはArg92-Ala93 を加水分解して,活性化ペプチドを遊離させ,TAFI を活性化する.
④活性中心は,亜鉛イオンを配位したHXXE コンセンサス配列からなる.
⑤TAFI 特異的な活性阻害因子は存在せず,体内では不安定性により活性が制御されている.
著者関連情報
© 2014 日本血栓止血学会
前の記事 次の記事
feedback
Top