2000 年 14 巻 1 号 p. 73-80
石英スプリングによる収着実験装置を用いて,2-エチルヘキシルメタクリレート十ケトン(アセトン,メチルエチルケトン,メチルプロピルケトン)系の相互拡散係数を,40℃,50℃にて,質量分率0.01~0.19の濃度範囲で測定し,自由体積理論による推算を試みた.測定されたすべての系に対して,相互拡散係数は濃度に依存し,濃度の増加とともに単調に増加することがわかった.また,推算に必要とされるパラメータを溶媒の物性値より見積もる前報での方法により求め,相互拡散係数の推算を試みた結果,10%以内の平均誤差で良好に表現することができた.