抄録
試験片間並びにロット間の均質性を調べるために、グラッシーカーボン(GC-20SS、(株)東海カーボン作製)の線膨張率(LTEC)を光干渉式膨張計と押し棒式膨張計を用いて測定した。測定結果によれば、2つの異なるロットからそれぞれ複数個切り出した合計7個のグラッシーカーボン試験片の間の線膨張率の差は、-50~200℃の温度範囲において測定の不確かさと同程度の±4×10-8K-1以内に収まった。従って、GC-20SSグラッシーカーボンの均質性が確認さたことにより、この材料は線膨張率測定のための標準物質候補材料として非常に有力であることが分かった。