2014 年 26 巻 4 号 p. 196-202
直接メタノール型燃料電池は携帯機器用等の電源として注目されているが,重要な課題としてメタノールクロスオーバーがある.評価手法として膜内拡散センシングが必要とされているがその手法は確立されていない.そこで非接触・msオーダーで相互拡散係数を測定できるCO2レーザーを用いたソーレー強制レイリー散乱法(Soret forced Rayleigh scattering method: SFRS)の適用を試みた.本研究では電解質膜に適用する際の問題点とヘテロダイン検知等による解決策を提示し,装置構築を行った上でNafion 117内13wt%メタノール水溶液の拡散係数の予備的な測定結果が得られたので報告する.