熱物性
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吸放湿繊維材料内の水蒸気及び熱移動に関する数値解析
荻野 毅田中 宏史
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2015 年 28 巻 2 号 p. 89-93

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抄録
筆者らは,非定常から定常時付近における水蒸気の拡散及び熱移動を計測できる実験装置を作製し,吸放湿性を有する素材と吸放湿の無い素材の両試料表裏の温度変化を比較計測した.水蒸気拡散の無い状態(DHL)で1次元熱移動での両試料表裏の温度分布は同等であるが,水蒸気拡散がある状態(WHL)では,定常時付近でも両試料表裏の温度分布には明らかな違いが測定された.吸放湿性を有する素材の僅かな温度上昇あるいは温度差の増加は保温性の向上を示していると考えられる.そこで,本研究では簡単な数値解析モデルを設定し,数値計算によってこれらのメカニズムの解明を試みた.試料内部で吸着平衡になっても,試料表裏では吸着平衡にはならない仮定を導入することによって,数値解析結果も吸放湿性を有する試料は定常時付近においても僅かであるが温度上昇あるいは温度差の増加を示した.
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© 2015 日本熱物性学会
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