2021 年 35 巻 3 号 p. 90-96
本研究では粉末状の二酸化バナジウムから成型された構造材の熱挙動の把握を目的として,焼結成型体およびバインダー成型体を実際に作製し,加温実験および熱回路網法を用いたシミュレーションによる熱特性の検討を行った.その結果,二酸化バナジウムの相転移温度において潜熱の影響により温度維持の効果がある事,熱回路網法による温度変化の予測が可能であるという結果が得られた.さらに,バインダーの種類を変えた場合には,バインダーの熱物性値により,成型体そのものの熱挙動が大きく変化することがわかった.