日本獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 2189-6631
Print ISSN : 2189-6623
ISSN-L : 2189-6623
原著
小型犬種における多発性頸部椎間板ヘルニアに対する背側椎弓切除術の回顧的研究
灰井 康佑牧野 仁鹿野 恭平互 梨奈金山 智子諸角 元二
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 47 巻 2 号 p. 21-26

詳細
抄録

2006年4月から2015年4月にかけて、多発性頸部椎間板ヘルニアを起こした体重10 kg以下の小型犬種19例に対し、連続した背側椎弓切除を行ったところ、術後に一過性の症状の悪化は認められたものの、全例にて歩行は改善し(平均8.5±4.72日)、合併症は認められなかった。2例のみ術後約3ヶ月経過したところで頸部痛を呈したが、保存療法にて改善した。以上のことから、小型犬種の頸部多発性椎間板ヘルニアに対する連続背側椎弓切除は有効な手術手技であると思われた。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人日本獣医麻酔外科学会
次の記事
feedback
Top