日本獣医麻酔外科学雑誌
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短報
ウサギの子宮に見られた腺癌と平滑筋腫による衝突腫瘍の1例
佐藤 良彦
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2016 年 47 巻 2 号 p. 27-32

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抄録
7歳1ヶ月齢のウサギが外陰部からの出血を主訴に受診した。X線検査で子宮の腫瘍を疑い卵巣子宮摘出術を実施した。左右子宮角に直径10 mm前後の腫瘤が形成され念珠状を呈していた。病理組織および免疫組織化学的検査で、子宮の腫瘤は管腔性/充実性腺癌および平滑筋腫と診断され、両者から成る衝突腫瘍も観察された。子宮頚管、腟前部および卵巣には腫瘍細胞の増殖は認められなかった。ウサギは術後3年1ヶ月間生存することができ10歳2ヶ月齢時に死亡したが、腫瘍の再発と転移を疑う所見は認められなかった。
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© 2016 一般社団法人日本獣医麻酔外科学会
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