日本獣医麻酔外科学雑誌
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短報
気管切開術と化学療法で長期生存した気管リンパ腫の猫の1例
柑本 敦子伊東 輝夫内田 和幸チェンバーズ ジェームズ小島 一優椎 宏樹
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2022 年 53 巻 2 号 p. 30-35

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抄録

去勢雄の雑種猫が、喉頭尾側の気管腫瘤により急性の呼吸困難を示した。気管切開術による減量によって呼吸状態は速やかに改善し、患猫はその日に帰宅した。摘出した腫瘤は病理組織検査、免疫染色、遺伝子検査からび漫性大細胞B細胞性リンパ腫と診断された。細胞診に基づき手術当日からCOP療法を16回(5サイクル)、続いてドキソルビシン治療を4回実施して治療を終了した。術後958日を過ぎた現在も再発することなく生存中である。

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© 2022 一般社団法人日本獣医麻酔外科学会
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