獣医臨床皮膚科
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症例報告
脱毛及び雌性化徴候を呈した精巣腫瘍の犬の1例
福澤 あぐり桃井 康行町田 登紺野 克彦岩崎 利郎
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キーワード: , 精巣腫瘍, 脱毛症
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2005 年 11 巻 3 号 p. 129-131

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抄録

12歳齢, 未去勢雄のヨークシャー・テリアが, 尿の混濁, 排便障害, 腰背部を中心とした体幹の非そう痒性脱毛を主訴として来院した。身体検査により乳房の腫大, 包皮の下垂, 前立腺肥大を認め, 腹腔内及び鼠経部皮下に腫大した陰睾と思われる腫瘤が認められた。摘出後の病理組織学検査の結果, 摘出した腹腔内腫瘤はセルトリー細胞種, 鼠経部皮下腫瘤はセルトリー細胞種とセミノーマの混合腫瘍であった。腫瘍の摘出後に臨床症状の改善が認められたことから, 非炎症性非そう痒性の脱毛は精巣腫瘍によるエストロジェン過多が原因であると考えられた。

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© 2005 日本獣医皮膚科学会
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