抄録
マウスマクロファージ細胞J774.1に歯周病細菌であるA. actinomycetemcomitansを感染させるとアポトーシスが引き起こされる。この事実は、歯周炎の発症と進行に深く関わっている可能性が高いが、その調節機構はいまだ解明されていない。そこで我々は、感染J774.1細胞のアポトーシス誘導における細胞内の様々なシグナル分子について解析を行った。その結果、感染J774.1細胞はフローサイトメトリー分析でアポトーシスを起こす以前にG1期停止を起こすことが分かった。また、p53のSer15のリン酸化が認められ、ミトコンドリアから細胞質内へのシトクロム cの放出や、Caspase-9とCaspase-3の活性化が検出された。A. actinomycetemcomitansに感染したJ774.1細胞はG1期の停止を起こし、その後のアポトーシスにCaspase-9を介した系が関与していることが明らかとなった。