九州歯科学会総会抄録プログラム
第63回九州歯科学会総会
セッションID: P-5
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培養骨芽細胞外マトリックスには Lactate dehydrogenase 含有小胞が存在する
*藤原 智子林 寿恵子野口 知雄
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抄録
基質小胞(MV)はさまざまな石灰化部位の細胞外マトリックスで初期石灰化に重要な役割を演じている。培養骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)の細胞外マトリックスにMVとは異なるLactate dehydrogenase(LDH)のみを含む小胞(LDH含有小胞)の存在を明らかにした。細胞を培養し、細胞外マトリックスからMVフラクションを調製し、これを蔗糖密度勾配遠心法で分画した結果、MV画分とは密度を異にするLDHのみを含む画分が存在していた。この画分はジギトニンで可溶化されること、トリトンX-100存在下にのみ活性を示すことから、小胞様構造物であることが示唆された。この小胞のLDHのアイソザイムのパターンは細胞のCytosolのLDHと全く同一であった。これは細胞からLDH含有小胞へのLDH取り込みの機構が存在することを示唆している。
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© 2003 九州歯科学会
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