九州歯科学会総会抄録プログラム
第66回九州歯科学会総会
セッションID: P-20
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年長者研修大学校における服薬調査
第2報
*東 泉大住 伴子古賀 裕紀子安細 敏弘邵 仁浩秋房 住郎園木 一男藤澤 聖高田 豊竹原 直道
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キーワード: 服薬, 高齢者, アンケート
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抄録

一般に口渇の出現頻度が高いとされる薬剤は,抗ムスカリン薬,抗コリン作用のある中枢神経作用薬などであるが,実際に服薬がどの程度口腔乾燥症に関与しているのか明確ではない.平成17年に北九州市内の年長者研修大学校で歯科・内科健診参加者231名を対象に薬に関するアンケート調査と服薬調査を行った.第2報として服薬状況と口腔乾燥検査との関係について検討した.健診参加者231名中128名が医療機関から処方された薬剤を1~10剤,服薬しており,服薬をしている人の平均年齢はしていない人に比べ高かった.使用していた薬剤全てのうち,添付文書の副作用の項目に「口渇」の記載のある薬剤数は半数近くにのぼった.服薬ありと答えた人のうち82名(全体の35%,服薬者の64%)が「口渇」の記載のある薬剤を1剤以上使用していたが,高頻度(5%以上)に口渇の出現する薬剤の使用は少なかった.同時に行った口腔乾燥検査(エルサリボ,刺激時唾液量,自覚症状)の結果との関連について調べたところ,服薬の有無により,安静時唾液量や刺激時唾液量に相違は認められなかった.服薬者のうち「口渇」の記載のある薬剤の服薬者に限ってみると,安静時唾液量が少ない人の割合やアンケート調査において口腔乾燥感を訴えた人の割合が高かった.

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© 2006 九州歯科学会
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