本稿では,ウェブ検索エンジンの技術の発展を概観する。ウェブはきわめて大規模で多様な内容をもち,日々変化する鮮度の高いハイパーメディアである。このような特徴をもつウェブを魅力的な情報源として活用するための手段として,ウェブ検索エンジンは発展してきた。第一世代の技術はデータベースを利用しながらも人海戦術が基本であった。第二世代の技術はクローラによる自動収集と並列全文検索によって大規模化を推し進めた。第三世代の技術はウェブのリンク関係に着目することで高精炭化を実現した。新たな技術発展として,目的特化と状況適応への取り組みが進められている。