情報の科学と技術
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最新号
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特集:インフォプロのスキルアップ
  • 久松 薫子
    2019 年 69 巻 4 号 p. 143
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    今回の特集は「インフォプロのスキルアップ」です。

    2019年1月号で「インフォプロのキャリアパス」という特集をお届けしました。この中ではキャリアパスと共に,各分野での必要な知識やスキルについても著者の方々に詳細に述べていただきました。

    検索環境や技術が急激なスピードで進化・変化して行くなかで,インフォプロが的確な情報検索のサポートを行い続けるためには,知識やスキルの継続的な更新が不可欠です。日々寄せられる依頼や相談からOJTで学ぶのはもちろんのこと,スキルアップに役立つ情報が集まるよう自らアンテナをはり,知識をたくわえ,更新する作業をコツコツと続けていく必要があります。本号ではこうしたスキルアップに焦点を当て,インフォプロに必要な最新の知識の紹介だけでなく,それらを継続的に発展させていくための学び方やアイデアを得られるような特集を企画しました。

    なお,本号ではある程度キャリアを積んだ中堅インフォプロのスキルアップを想定しています。

    明治大学の青柳英治氏に,インフォプロ関連の各種検定・試験の内容から,求められる知識やスキルを抽出し整理していただきました。各試験によってどのようなスキルを持った人材が認定されるのかを明らかにし,そしてそこから現在のインフォプロに求められるスキルを概観し,解説していただきました。

    図書館や資料室ではデータや検索環境の整備のために情報システムの知識が必要になる場面が,しばしばあります。また本文中でもご指摘いただいているように,大学で高度な理数系の科目を履修しなかったから情報システムの素養がない,とあきらめているインフォプロもいるのではないでしょうか。こうした知識やスキルを向上させるためのアイデアの一つとしての「個人プロジェクト」という方法,またそのプロジェクトのさまざまなアイデアを,東京大学の前田朗氏にご紹介いただきました。

    一方,大学図書館等の欠かせないサービスであるレファレンスには,さまざまな問い合わせや調査依頼に応じるために知識の蓄積がとりわけ重要ですが,おさえるべき知識やスキルの幅が広いゆえに学び続けるのにもコツが必要です。本誌2017年8月号掲載の論考続編として,どのような視点をもって調査を進め知識の幅を広げていくとよいか,高梨章氏に実例をもとにご説明いただきました。この記事を読むと,特にレファレンス・ライブラリアンは探究心をいたく刺激されるのではないでしょうか。

    また,文献やデータの入手には著作権法や知的財産法についての知識をもとに進めることも重要です。この分野は改正もあり,また適切な理解や解釈をもって業務にあたる必要があります。阿部・井窪・片山法律事務所の服部誠氏・高岸亘氏に,著作権法と不正競争防止法の平成30年の改正を中心に,データや著作物を扱う上での知識のアップデートができるような詳細な解説をいただきました。

    最後に,企業や研究所などで特許情報を扱うインフォプロ向けに,スマートワークス(株)酒井美里氏に,サーチャーとして特許調査を主に手掛けてこられたご経験から,スキルアップについての考え方やアイデアを紹介いただきました。

    実務的な内容の特集となりました。インフォプロの日々の業務の中で,ヒントや参考になれば幸いです。

    (会誌編集担当委員:久松薫子(主査),稲垣理美,炭山宜也,長野裕恵)

  • 青柳 英治
    2019 年 69 巻 4 号 p. 144-149
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    本稿の目的は,中堅のインフォプロが資料情報を提供・管理するために必要となる知識・技術を確認することである。まず,INFOSTAの「検索技術者検定」とJPCOARの教材「研究データ管理トレーニングツール」を検討し,求められる知識・技術を確認した。次に,関係団体の提示したインフォプロに必要とされる知識・技術を整理し,前段で確認できた知識・技術がどのように位置づけられるのかを検討した。その結果,今回,検討した検定試験の問題と教材は,インフォプロに求められる知識・技術に即したものであり,資料情報の提供・管理に求められる知識・技術であると見なし得ることがわかった。

  • 前田 朗
    2019 年 69 巻 4 号 p. 150-154
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    大学等の学術研究機関に所属する図書館員のスキルアップの手法として,学術情報システムの個人的なプロジェクトに取り組むことを提案する。この手法では,成果が出ることがモチベーションとなる,学習の機会が増えるといった利点がある。プロジェクトの取り組み対象は,業務の自動化,インターフェイスのカスタマイズ,ツールの作成,学術情報の解析,情報検索システムの試作とさまざまなものがありえる。これらのテーマごとに,筆者が職務ほか「図書系職員のためのアプリケーション開発講習会」講師や「専門用語自動抽出システム」開発に取り組んできた経験から,注目している情報を提示していく。

  • 高梨 章
    2019 年 69 巻 4 号 p. 155-159
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    大学図書館において,レファレンス・サービスを利用する大学教員の減少は顕著である。もともとさしては多くなかったものの,これでよいのか? 教員の利用を開拓する手立てはないのか? どこを糸口に開拓したらよいだろう? ということで,まずは最初にILL,文献複写依頼を取り上げる。事例をあげながら,仕掛けるレファレンス,複写依頼(所在調査)から主題調査依頼(事項調査)への道を提示する。複写依頼以外にも,糸口はある。わたしたちが彼らの同僚として受け入れられるなら,実りはもっと多いはずである。このほかに,自己研鑽の事例として,種々のデータベース遊びを紹介する。盛んになってきている文献探索ガイダンスを,もっと面白いものとするために。

  • 服部 誠, 高岸 亘
    2019 年 69 巻 4 号 p. 160-165
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    近年急速展開を遂げる第4次産業革命の動きの中でIoT,ビッグデータ,人工知能(AI)等のイノベーションを活用したサービスが登場した。その中で生じる新たな多種多様の著作物等の知的財産を適法かつ柔軟に利用するための法的インフラ整備の要請の高まりを受け,平成30年5月18日に著作権法が改正され,柔軟な権利制限規定等が整備された。また,第4次産業革命においては,ビッグデータ等の情報(データ)の利活用の促進が重要であるところ,不正競争防止法が改正(平成30年5月30日公布)された。本稿は,データを扱ううえで特に重要となる上記著作権法と不競法の改正を中心に説明し,昨今の知的財産法の動向の理解を深めることを目的とする。

  • 酒井 美里
    2019 年 69 巻 4 号 p. 166-170
    発行日: 2019/04/01
    公開日: 2019/04/01
    ジャーナル 認証あり

    ICT(情報通信技術)の発展や,IoT,AI(人工知能),機械学習等の実用化が急速に進む中,「インフォプロの生き残りは?」「技術の進歩に追随し,サポートしていくには?」等の話題も多く聞かれる。時代の流れが確実に速くなる中,陳腐化せず第一線で活躍を続けるためには,どのようなスキルアップを図れば良いのであろうか。本稿では筆者自身の心がけている点や具体的な情報収集の方法,勉強内容を紹介する。

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